めちゃくちゃ当たり前な話ですが、配当金を使っていたら資産は増えません。
「インデックス投資は老後のため」
「高配当は今を楽しむため」
正直なところ、意味がまったくわかりません。
インデックス投資であっても今を楽しむことはできますし、高配当株だって老後のための投資になりえます。
むしろ、高配当株をしないと旅行にいけない、贅沢ができない、今を楽しめない
そんな家計管理をしていること自体が問題であって、高配当株投資をする前に家計を見直す方が先です。
インデックス投資はイマを楽しめない?
昨今は投資ブームということもあり、投資人口が急増しています。
そして、投資を始めた多くの人は、インデックス投資からスタートしている方が大多数です。
すると、なぜかこのような声を耳にするようになります。
- インデックス投資は暇
- インデックス投資だけでは資産は増えない
- インデックス投資は老後のためだからイマを楽しめない
全て意味がわからないのですが、Twitterを見ているとこのような考えを持つ人が多いです。
そして行き着くところは、配当金が出る「高配当株投資」
- 配当金は自由に使えるお金
- 贅沢な食事をしてもよし
- 旅行に使ってもよし
- 再投資してもよし
といった謎の理論が展開されています。
そもそも投資に使う前のお金を自由に使えばいいのであって、なぜ配当金として受け取ってからでないと選択の自由がないのでしょうか。
インデックス投資に充てるお金とイマを楽しむお金を管理すれば良いだけの話であり、イマを楽しみたいという理由だけで高配当株投資の出番が必要になることはありません。
高配当株は株価が安定していて、暴落時の配当金は心の支えになる?
高配当株の株価は安定していると言われますが、決してそんなことはありません。
高配当株であっても市場リスクにさらされているので、暴落時にはきっちり暴落します。
決して平穏なチャートを示してくれるものではありません。
また、「暴落時の配当金は心の支え」とも言われていますが、リスク許容度の範囲内で投資しているなら「心の支え」など必要ありません。
「心の支え」は生活防衛資金で作るべきです。
リスク許容度はリスクの推計をすることで、見えてくるものですが、高配当株投資ではリスクの推計が困難を極めます。
リスクの推計ができない投資をしているからこそ、配当金という目先の現金に安心しているだけなのかもしれません。
イマを楽しむための配当金をもらうためには、配当金を使っている場合ではない
イマを楽しむための配当金をもらうためには、それ相応の運用資産が必要です。
高配当株投資でイマを楽しむために、コツコツ積立投資を続ける。
何事もスタートしなければ成し遂げることができないのは事実ですが、高配当株でイマを楽しむためにはそんな悠長なことは言ってられません。
普通の人が配当金でイマを楽しむには、入金に次ぐ入金、1に入金、2に入金、3、4がなくて5に入金
これぐらいのことを成し遂げると、イマを楽しめる配当金が入ってきます。
つまり、イマを楽しむための多くの配当金をもらうことは、普通の人には現実的ではないということ。
「配当金で買うハーゲンダッツは最高」
⇨ハーゲンダッツが食べたいなら投資せずに現金で買えば良いだけです。
「インフルエンサーが高配当株の配当金の話をしていて羨ましい…。」
⇨配当金をもらうことが本来の投資目的ではなかったはずでは?
「自分もいつか配当金で旅行に行きたい!」
⇨人生はいつどうなるかわかりません。今すぐに旅行に行った方が満足度は高いです。
資産形成目的で始めたはずの投資が、いつの間にか配当金をもらって贅沢することに切り替わってしまっては航路を守ることはできません。
まとめ
配当金でイマを楽しみたいなら、今すぐに何千万円もの大金を高配当株で運用できるかどうかをよく考える必要があります。
数百円の配当金がイマを楽しむお金に育つのは何十年後のイマなのか。
昨今では、配当金生活のインフルエンサーが多数おり、配当金の情報が溢れています。
「自分の投資目的は何だったのか?」
インフルエンサーは、情報発信を突然やめることだってあります。
インフルエンサーの真似をしてもイマを楽しむための配当金が入ってくるわけではありません。
投資の本来目的は何だったのか?
目先の情報に惑わされて本来目的を見失わないようにしていかなければ航路を守ることなどできません。
イマを楽しみたいなら配当金ではなく、人生における優先順位を見つめ直し、家計を見直すだけで問題ないはずです。
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