投資方針
広く分散された時価総額加重平均型の低コストインデックス投資信託に一括投資で長期投資を続けること。
これを説明するために家族や仲の良い友人に以下の質問に答えたような内容です。
投資を始めてみたいけど…、どうすればいいの?
投資に興味があるならまずは資産形成について考えることが大事かな。
投資のことだけを考えるのではなく「資産形成」について本気で考えれば、投資の必要性が見えてくるはずだよ。
資産形成って、ただお金を貯めていくだけじゃないの?
まずは自分のライフプランを作成して、何年後にどれくらいのお金が必要なのかを算出する必要があるよ。
そこから、必要に応じて資産を「運用」するという選択肢も出てくるよ。
資産形成って言えばやっぱり資産運用でしょ?
必ずしも資産運用する必要はないよ。
家庭の総資産バランスシートを作ってみると視覚的にわかりやすくなるんだけど、お金をどの「資産」に振り分けて所有するのかを決めることが資産形成のスタートなのかなと。
資産の振り分け先は例えばどんなものがあるの?
無リスク資産と言われる、現金、債権
リスク資産と言われる、株式、REIT、コモディティ(金や原油など)など。
固定資産となる不動産など。
これらに資産を振り分けて、純資産を増やしていく感じかな。
投資を始めるために生活防衛資金って必要?
庶民にとっては絶対必要!
そもそも貯金がほとんどない状態から投資を始めることは、投資をすぐにやめることに繋がりかねないよ。
投資で損失が出てる時にリストラや大災害が重なると自分の生活を守れなくなるよ。
生活防衛資金を貯めるのは時間が…。投資は時間が大事らしいから、とにかく早く始めたい!
それなら少額の投資からスタートして生活防衛資金を貯めることは、同時並行で進めるといいよ。
生活防衛資金が貯まるまでは大きなリスクを取っていることの認識は忘れないように。
投資を始めるなら流行りのインデックス投資がいいの?
庶民はインデックス投資一択だよ。
そして、今なら全世界株式型のインデックス投資信託一択だね。
なぜ全世界型なの?全米型ではだめなの?
全米型でも問題ないよ。
ただし、この先米国に何があろうとも、ずっと米国に投資し続ける投資方針があるなら大丈夫だよ。
一生続けられる自信がある投資先ならぶっちゃけ何でもいいよ。
途中で投資方針を変えると何がダメなの?
投資の効率が落ちるからだよ。
そして、10年、20年後に投資方針を変えることは大きなミスをする可能性が高まるよ。
長期投資をするなら「投資方針」が固まってることがめちゃくちゃ重要だよ。
投資方針は最初に決めないとダメなの?投資をしながら考えればいいんじゃないの?
効率が悪くなってもいいなら色んな商品を保有してみて考えてみるのもありだけど、気付いた時には多くの「時間」を失っている可能性があるよ。
短期であろうと長期であろうと、投資方針がないとその場の雰囲気に流されてしまうよ。
なぜそんなに投資方針が大事なの?
長期で投資するなら投資方針は必須だよ。
資産を取り崩す時も投資方針が生きてくるよ。
自分の投資軸が定まっていないと途中で色んな情報に惑わされて、色んな投資商品に手を出したり狼狽売りすることになるよ。
例えばどんな投資商品に惑わされるの?
よくあるのが「直近3年間のリターンは年利20%」みたいな商品だよ。
直近のリターンだけが売り文句になっている商品が、今後も同じリターンが続くとは限らないよ。
過去リターンは未来のリターンを約束するものではないよ。
投資方針ってどうやって決めるの?
まず大前提にあるのが「投資目的」
これはライフプランに直結するものだね。
次に「資産配分」と「投資商品」
万人に共通する方針なんてのはないから自分で勉強し続けるしかないよ。
投資方針はきめ細やかに決めた方がいいの?
細かく決める必要はないよ。
投資していることがストレスにならないようにしておくことが大事だよ。
1つ言えることは、シンプルであれば管理と取り崩しもシンプルに。
複雑化すれば管理と取り崩しも複雑化するよ。
投資の勉強と言えば、企業分析?チャート分析?
企業分析やチャート分析は必要ないよ。
それらを毎日死にものぐるいでやって利益追求している「プロ」に勝てそうなら挑戦してみるといいよ。
投資の勉強でおすすめなのは「投資のリスク」について知ることがイチバン大事かな。
インデックス投資はほったらかすのがいいみたいだから、勉強は必要ないんでしょ?
勉強しないのは絶対ダメ!
投資の勉強をせずにほったらかすことができるほどインデックス投資は甘くないよ。
今後どんなことがあろうともインデックス投資をし続けるためにも投資方針を定める勉強は必須だよ。
自分の大事なお金のことなのに勉強しない理由はないよ。
インデックス投資だけだとつまらないから個別株もやりたいんだけど…?
投資効率が悪くなるからやめたほうがいいよ。
長期投資において「時間」が大事だとわかっているなら、時間を無駄にする可能性が高まることはやめた方がいいよ。
失ったお金は取り戻せても、失った時間を取り戻すことはできないよ。
でもコアサテライト戦略とか言われてるじゃん!
誰が言い出したのかわからないけど、投資効率が落ちるだけだからやめたほうがいいよ。
そもそも保有銘柄が多くなればなるほど、自分が取っている「リスクの見積もり」が難しくなるよ。
さっきから言ってる「投資の効率」とは?
簡単に言えば、「リスクに見合うリターン」があるかどうかを表す指標だよ。
投資効率が悪くなるということは、リスクが大きい割にリターンが大きくない状態だよ。
投資を始めたいけど、元本割れが怖い。元本割れしない投資先はないの?
リスクのない投資先にリターンは生まれないよ。
元本割れが嫌なら現金をひたすら貯めるしかないかな〜。
投資のリスクって元本割れすることでしょ?
違うよ。
投資のリスクとは「標準偏差」のこと。
すごく簡単に言うと、リターンの「ぶれ幅」のことだよ。
よく見る「年利5%で20年積立てると複利の力で資産倍増」みたいなグラフあるけど、あれは「リスク」がまったく考慮されていない典型だよ。
「ぶれ幅」とか言われても意味がわかりませんが…
ものすごくざっくり説明すると、今の株価が「1年後に一定の範囲内に収まること」を確率として示すことができるよ。
ぶれ幅がリスクなら上振れすることもリスクなの?
そのとおり!
期待リターン5%の投資先があったとして、1年単位で見てみると、その通りに5%のリターンを得られることはほとんどないよ。
ほとんどの年では期待リターンより上回るか下回るリターンになるよ。この上にも下にもぶれる幅がリスクだよ。
リスクを減らすにはどうすればいいの?
リスクにも種類があるよ。
中でも個別株のリスクだけは、理論上は分散投資をすることでリスクを「ゼロ」とすることができるよ。
ただし、個別株のリスクをゼロにしても「市場リスク」だけは取り除くことができないよ。
じゃあその市場リスクだけがある投資方法って何なのよ?
これが時価総額加重平均型のインデックス投資のことだよ。
インデックスってそもそも何?
インデックスとは「指数」のことだよ。基準となる指数に沿って投資をすることを「インデックス投資」というよ。
日本で1番有名な指数といえば、「日経平均(日経225)」だよ。
インデックス投資であれば、どんなインデックスでもいいの?
時価総額加重平均型のインデックス一択だよ。
S&P500やTOPIXが時価総額加重平均型のインデックスだよ。
時価総額加重平均…?
ものすごく簡単に言えば、インデックスを構成する銘柄の時価総額に応じて、保有する銘柄の比率を決めたものだよ。
時価総額加重平均型ではないインデックス投資信託はダメなの?
日経平均(日経225)やダウ平均などは時価総額加重平均型ではないインデックスだよ。
それらのインデックスは理論上ではリスクに見合ったリターンを得ることはできないよ。
インデックス投資って何が最強なの?
インデックス投資はその対象となる指数(インデックス)の市場において、リスクに対して効率の良いリターンを得られるところが「最強」の理由だよ。
いついかなる時も「勝てる」という理由ではないよ。
インデックスに勝ち続けている投資家やファンドは存在するよ。
いくつかのインデックス投資信託を組み合わせて買った方がリスク分散できるんでしょ?
保有する投資信託は一本だけでいいよ。
そもそもリスクは分散するものではなくて「軽減」するものだよ。
投資信託を増やせば増やすほどリスクが軽減されないよ。
むしろ1つの国や銘柄への投資が集中するよ。
つまり、投資先が分散されなくなるよ。
インデックス投資がそんなにスゴイなら、みんながインデックス投資をするようになりそうだけど…。
投資家全員がインデックス投資をすることはありえないよ。
投資家全員が手を繋いで横並びに歩く姿が想像できる?
悪く言えば、必ず出し抜こうとする人が現れるよ。
だからこそ人間だけが文明を発展し続けているとも言えるかもね。
個別株のリスクがゼロにできるならリターンだけ得られるってこと!?
残念…。そんなことはありえないよ。
「リターンの源泉はリスク」と言われているよ。
リスクがあるからリターンを得られるってこと。
つまり、理論上はリスクをゼロにできる個別株からは、「リターンが得られない」ってことになるよ。
個別株からリターンがないなら投資する意味がないのでは?
分散するとあくまで個別株のリスクをゼロにすることができるだけで、どれだけ分散しても「市場リスク」は残るよ。
株式市場に市場リスクがある限り、リターンを得られる可能性があるよ。
じゃあリスクを大きくすればリターンも大きくなるってこと?
リスクの大きさに比例してリターンが増えるわけではないよ。
リスクが大きくなればなるほど、短期だろうと長期だろうと元本割れする確率が高くなるよ。
でも過去のデータだと15年以上投資をすれば元本割れせずにリターンも出てるよ?
過去のデータよりも未来のデータを探してきたほうがいいよ。
15年以上投資したから「リスクがなくなって元本割れしなくなる」なんて保証はないよ。
リターンの源泉はリスクだから、リスクのない投資からリターンは生まれないよ。
リスクが大きくても長期投資であれば大丈夫なんでしょ?
リスクが大きいと例え長期投資であっても元本割れする確率がなくなるわけではないよ。
過去のデータを見てみると、もしかしたら、今も20年後も投資のリスク(パーセンテージで見る標準偏差)はほとんど変わらないかもしれない。
でも、長期になればなるほど「金額」のぶれ幅が大きくなるよ。
過去のデータから「リスク」がわかるならリターンも過去データから推測できるんじゃないの?
リスクはぶれ幅を示すものだから、見積もることができるんだよ。
未来のことは誰にもわからないから、今後20年のリターンがこれまで同様の数字を示すとは限らないよ。
リターンが決まっているならそれはもはやリスクがなくなるので、リターンが生まれないはずだよ。
長期投資をやるからには、「握力」が必要なんでしょ?
「握力ゴリラ」とか謎の表現あるけど、握力があれば長期投資できるなんて簡単なものではないよ。
むしろ握力なんて一切必要ないよ、そんなものがあると投資方針が崩れるよ。
じゃあとにかく「ガチホールド」しておけばオッケー?
そんなことはないよ。ガチホしたからといって報われる保証なんてどこにもないよ。
必要があるなら現金と同じように取り崩して使った方がいいよ。
リスク資産を特別なものと考えるといざと言うときに使えなくなるよ。
リスクを見積もって、自分のリスク許容度を超えないようにすることが大切だよ。
じゃあ握力なくして証券口座のパスワードも忘れてほったらかすのが正解ってこと?
間違ってるよ。
投資したお金は流動資産に分類されてるものだから、現金同様にいつでも必要な時に使った方がいいよ。
ほったらかすには、自分が思っている以上のリスク許容度と経験と知識と勉強が必要だよ。
下落相場でも耐えて耐えて耐え忍んだ人が報われるんじゃないの?
耐えるとかガチホとか握力とか言ってる時点でそれはもうリスク許容度をオーバーしている可能性がめちゃ高いよ。
リスク許容度の範囲内で投資してれば、耐える必要はどこにもないよ。
それなら投資したお金はどうやって管理するのがいいの?
投資したお金を管理する、というよりは、自分自身の資産配分を管理しないと意味がないよ。
まずは家計のバランスシートを作ってみると見えてくるはずだよ。
資産配分って?
資産配分とは、「アセットアロケーション」と呼ばれるもので、資産の比率を表すものだよ。
比率?投資は金額で見るものじゃないの?
もちろん金額も見るけど、1番大事なものは資産配分だよ。
株価や資産総額をコントロールすることはできないけど、資産配分はコントロールできるからね。
投資は大きなリターンがあるものを選ぶのが大事なんじゃないの?資産配分が大事だなんて聞いたことないよ?
投資のリターンは資産配分(アセットアロケーション)で約90%決まると言われているよ。
今は大きなリターンがある投資先が今後ずっと大きなリターンがあるとは限らないよ。
資産配分を決めるとどうなるの?
資産配分を決めるということは、リスク資産と無リスク資産の比率をはっきりさせること。
つまりは、「自分が取っているリスクが適正かどうかを知るための指標を作る」ことにもなるよ。
比率がわかると結局何がわかるの?
自分の総資産の中でどれぐらいの資産がリスクにさらされているかがわかるよ。
また、自分の資産がどの程度のリスクにさらされているのかを「数字」ではっきりと確認することができるよ。
債権は資産配分の中に組み込んだ方がいいの?
なるべく手間を減らしたいなら組み込まなくていいよ。
現金と債権は同じ「無リスク資産」に分類されるものだから、現金で資産配分を調整してもいいよ。
もし債権を組み込みたいなら、投資を始めた直後から債権を組み込んで、資産配分の定期的なリバランスをした方がいいよ。
高齢になってから債権を組み込むのはダメなの?
大きな失敗をする可能性が出てくるからやめた方がいいよ。
例えば、今は少額の資産だからリバランスは簡単だよね。
でも、もし20年後に資産が大きく膨らんだ場合のリバランスは精神的にもかなり大変だよ。
だから、債権を資産配分に組み込むなら早い段階で保有する比率を決めた方がいいよ。
これは債権の変わりに現金で調整する場合も同じだよ。
リバランスって?
アセットアロケーション(資産配分)を見直すことだよ。
自分のリスク許容度を超えた投資になっていないかどうか、投資方針にズレが出ていないかどうかを見直すものだよ。
リバランスは毎月やったほうがいいの?
1年に1回で十分だよ。毎月やっていると、売買が激しくなって手数料と税金に振り回されることになるよ。
3年とか5年に1回じゃだめなの?
1年に1回のリバランスをする理由は、「リスク」は1年後の株価の目安となる指標であること。
「つみたてNISA」や「iDeCo」、「確定申告」など、国の制度が1年単位で決められていること。
それらに合わせると「リバランスの頻度は1年に1回」がちょうどよく感じているよ。
少しだけレバナスとかのレバレッジ商品を買ってみようかなと。
レバレッジ商品をリスク資産に組み込むならまずはフルインベストメントの状態にしてから考えた方がいいよ。
レバレッジ商品は手数料が高いだけで、低コストの投資信託をレバレッジなしのフルインベストメントで保有した方が元本割れの可能性を減らせるよ。
レバなしフルインベストメント以上にリスクを取りたいならレバレッジの必要性を考えるといいよ。
フルインベストメントって?
アセットアロケーションのリスク資産の割合が100%の状態のことだよ。
レバレッジを検討するならリスク資産が100%を超えるリスクを受け入れられるかどうかよく考えた方がいいよ。
株価が右肩上がりなら長期で見ればレバレッジ商品でも最終的には大きなリターンが見込めるんでしょ?
レバレッジ商品はそもそものリスク(標準偏差、ぶれ幅)が大きすぎて、長期で見てもレバレッジなしに比べて元本割れの確率が高いよ。
レバナスとかは追証がないから破産するようなことはないけど、現物株とかにレバレッジをかけるのだけは絶対ダメだよ!
優待とか配当金が羨ましいんだけど今すぐ始めた方がいい?
優待や高配当株は庶民にはおすすめできないよ。
優待や高配当株は趣味として楽しむならまだしも、庶民の資産形成のためには必要ないよ。
もし投資するなら、趣味と割り切った投資に時間とお金を割くほどの余裕があればの話だね。
今は優秀な投資信託があるので、庶民として「資産形成」が目的なら投資信託一択だね。
それでも「オオサンショウウオ」が欲しい!
メルカリで買えばいいんじゃないかな…。
株主優待も間接的に自分の資産を取り崩しているだけだよ。
わざわざ個別株のリスクを取るぐらいなら、お金を出してオオサンショウウオを買った方が余計なことを考えなくていいよ。
配当金で今の生活を良くしたい!
確かに配当金を使えば今の生活は良くなるよ。
それは当たり前の話で、配当金は理論上は資産の取り崩しにすぎないからだよ。
つまり、余剰資金で投資してるつもりが資産を取り崩して「無駄使いしてるだけ」になってる可能性があるよ。
配当金が出た直後のアセットアロケーションをグラフで見てみると、お金の流れがよくわかるよ。
高配当株の配当金が多くなるとパートのおばあちゃんを雇っているのと同じ、って聞いたことあるけど…?
「配当金=不労所得」のイメージが独り歩きしているよ。
パートのおばちゃんというよりは、むしろ勝手に資産を取り崩してきて(配当金を下ろしてきて)、なぜか途中で関所で通行料を取られて(税金の支払いをして)、余ったお金を届けてくれるおせっかいなおばさん、のイメージに。
高配当株でFIREしたい!
よく「一億円あれば夢の配当金生活!」なんて言われてるけど、一億円の高配当株を積み上げるには、再投資する配当金を含めた投資元本として「一億円」が必要になると言っても過言ではないよ。
庶民にこれが簡単に実現可能かどうか考えれば、答えは言わなくてもわかるよね。
え?高配当株って株価の上昇による売買差益(キャピタルゲイン)と配当金(インカムゲイン)の美味しいとこどりができる投資なんでしょ?
そんなものが存在するなら投資の「プロ」が黙ってないよ。
高配当株に限らず配当金を出す株の株価の仕組みは知っておいた方がいいよ。
理論上ではあるけれど、配当金を出した時の株価は配当金の分だけ減ることになるよ。
これは「配当落ち」と呼ばれているよ。
ETFならそんなことないんじゃない!?
残念…。ETFの仕組みは複雑だけど、「分配金の濃縮化」、「分配金の希薄化」といった仕組みで分配金を出しているよ。
まわりを出し抜けば「ひとり勝ち」のような仕組みにはなっていないよ。
高配当株って株価が安定してて、配当金も出るからリスク低いんじゃないの?
個別株にはどこまでいっても個別株リスクがつきまとうよ(倒産、不祥事、減配、無配、優待廃止など)。
そのリスクを軽減するために数多くの銘柄を保有するわけだけど、資産全体のリスクの見積もりがめちゃ難しくなるよ。
結果的に超ハイリスクのわりに大きなリターンが望めない可能性も十分にありえるよ。
今手元にまとまった余剰資金(100万円)があるんだけど、これはもちろん時間分散して、積み立てた方がいいんだよね?
合理性を求めるなら今すぐ余剰資金である100万円を自分の資産配分に応じて一括投資だよ。
積み立てることでリスクの軽減ができると思っているならそれは間違いだよ。
その行為はリスクを軽減しているのではなくて、取れるリスクを取っていないだけだよ。
もしくは、取れないリスクを取ろうとしているだけかも。
リターンの源泉はリスクだから、できるだけ多くのお金を長い間、適正なリスクに晒した方がリターンの額が大きくなる可能性があるよ。
じゃあドルコスト平均法は意味ないってこと?
意味はあるよ。
ただ、それが意味をなすのは次のパターン。
毎月や毎年に余剰資金を一括投資し続けることで、「結果的に」ドルコスト平均法になっているパターンだよ。
ドルコスト平均法を目的に投資をすると、取れるリスクを取っていない、もしくは途中からリスクを取り過ぎてしまっている可能性もあるよ。
でも投資した瞬間に下落したら怖いじゃん?下落を確認してから投資した方がいいじゃん!
それはただのタイミング投資だよ。
株価が下がることに賭けているだけになっているよ。
ドルコスト平均法と称して時間分散しても、リスク許容度が上がったり将来のリターンの向上に直結するわけではないよ。
高齢の今から投資するなら一括投資かなと思ってるけど、それなら余剰資金全額を一括投入だよね?
リスク許容度が高いならそれでもオッケーだけど、まずは余剰資金の最大損失はどこまで許容できるかを考えて資産配分を決めることの方が大事だよ。
投資と言うと余剰資金すべてをリスク資産に回さなければいけないように感じるかもしれないけど、そんなことをする必要はないよ。
高齢になってからはやっぱりインカムメインの高配当とか、債権ファンド、バランスファンドがいいよね?
余剰資金全てを投資しよう、と考える必要はないよ。
若い人、高齢の人、リスク許容度の低い人高い人、お金がある人ない人……
どんな人であっても投資する対象は全世界株式のみで十分、だよ。
個人個人の違いはリスク許容度に応じた資産配分(アセットアロケーション)の比率で考えればいいよ。
全世界株式と全米株式って両方買ってもいいの?
今すぐやめたほうがいいよ。
こういう買い方をするあなたの思考は、「全米だけにするのはリスク高そうだなぁ、まぁ長期で見たら全世界が無難だよなぁ…、でも全米買ってる人みんな儲かってるから羨ましいなぁ。」って感じなのかなと。
今の時代はこの投資方針がハマってるかもしれないけど、これはアクティブ投資になる可能性が非常に高いよ。
今後もし全世界が全米のリターンを上回ることがあったとしても投資方針を変えない自信があるかどうかよく考えた方がいいよ。逆もしかり。
また、資産を取り崩す時にも「どちらから取り崩そう?」なんて余計な考え事が付いて回るよ。
途中でブレるかもしれない投資方針は長期投資の敵になるよ。
もうすぐで暴落がくるみたいなので、手元に現金を残しておいて暴落の底で買おうと思ってるんだけど?
そのお金が余剰資金であるならば今すぐ投資した方がいいよ。
タイミングがわからないからインデックス投資を始めたはずなのに、なぜトレーダーになろうとしているのかな?
自分だけが暴落の底を知ることができる自信が、なぜあるのかな?
投資すれば早くお金持ちになれるんでしょ?
今すぐ働いた方がいいよ。
素人のあなたが投資でお金持ちになれるなら今頃世界中は、お金持ちで溢れているはずだよ。
でもデイトレードで億り人みたいな人もいるじゃん!
投資の素人がどれだけ頑張っても機関投資家やヘッジファンドの超高速取引に叶うはずがないよ。
1秒間に数千回ものトレードをAIがしているのにどうやって対抗できると思う?
確かにバフェットみたいな人がいるのも事実だけど、損失が出てる人たちの損失額や人数は数え切れないはずだよ。
結局、投資に夢はないの?
誰もが簡単につかめるビッグドリームなどないよ。
堅実に働いて、堅実に資産形成することが夢をつかむ1番の近道だよ。
つまるところ「資産形成」とは?
資産形成は結局のところ、お金の置き場所をどこにするか?
これ以上でもこれ以下でもないものと考えているよ。
投資で積極的にお金を増やしたければ、それはもはや「事業」と同等のものと考えるべきなのかなと。
そうでなければ、リターンに見合わないリスクを取ることになりかねないよ。
資産形成における投資は、お金の置き場所を「リスクが○○%ある資産」にしているだけの話。
このように認識しておけばリスクの見積もりが誰にでもできるよ。
誰も将来のリターンは予測できないので、小さなリスクで大きなリターンを得られる可能性がある投資先に投資をするだけ。
このシンプルさがあれば、常にリスク許容度を超えることなく投資を続けていけるものではないのかと。
そして、このシンプルさを手間なく続けられるのが、インデックス投資という手法であるだけ。
人によって「投資手法は千差万別」と言われているけど、庶民の資産形成にはインデックス投資信託一択。
ただし、自分が心地よく続けられる投資方針を見定めるには自分自身と向き合うしかないよ。
投資は皮算用した数字だけ見ていれば、長期的に続けられそうな気がするけど、現実にはそこに感情がつきまとうよ。
こればっかりは人間である以上は、切っても切り離せないものになるよ。
感情をコントロールするためには、自身の投資方針を腹落ちさせるのも一つの方法なのかなと。
このような理由から長期投資は決して思考停止でできるものではなく、常に学び続ける姿勢こそが最も大事なポイントに。
手間ひまをかけずにインデックス投資に落ち着いたかと思いきや、結局は学び続けることは必要不可欠に。
ある意味インデックス投資の沼にハマってしまったのかも…。
新たな学びや身内からの質問があれば随時追加予定です。
今でも読み返す投資の勉強になった本
「お金は寝かせて増やしなさい」の最新情報に触れたいならこちら👇
投資歴約20年で億り人となった水瀬ケンイチさんによる「リアル」な投資経験を知るならこちら👇
600円で投資の最適解が詰まっている現代の投資マニュアル決定版はこちら👇
ランダムウォーカーに抵抗があるならまずはこちらから👇
言わずもがな、40年以上語り継がれている不朽の名著👇
ファイナンス理論の入り口を知るには最適な一冊👇
ファイナンス理論とこれまでの時代で理論はどんな結果を生んだのかがよくわかる👇
為替、金利、株価など「価格」の決まり方がよくわかる。カラーと会話形式で「デリバティブ(先物取引などの金融派生商品)」の入門に最適な一冊。これを読めば、今の株価はなぜ安い、高いが見えてくる👇